通貨の選び方
今、かつてないほどFXが人気です。しかも身近な米ドルのほかに、オーストラリアドル、英ポンド、南アフリカランドな ど、さまざまな外国通貨に投資する人が増え、FX会社も取り扱い通貨の種類を広げています。
その理由は、円安に対して資源豊富な国や好景気な国の通貨価値 が上がり、取引差益を得やすいからだけではありません。
円の低金利により、高金利の通貨を持っているだけで金利差収益(スワップポイント)を得られること が魅力だからなのです。
とはいえFXは世界各国の経済や政治、貿易など、さまざまな事象に影響されます。ですから、その通貨の性格をよく理解し、自分の取 引目的に合った通貨選びをする必要があります。
そこで、誰もが迷う通貨選びのコツや売買タイミングの判断を、今、注目の通貨と合わせて、外為どっとコム、営業企画部の斉藤桂子さんに伺ってきました。
注目の通貨トップ3
- オーストラリアドル
- 経済の減速傾向が強まるも、失業率は低水準で推移。
高い経済基盤の安定性と、さらに続く高金利で引き続き注目度大!!
- 米ドル
- FXの基本は何といっても米ドル! 経済は先行き不安な情勢が続くが、基軸通貨の地位は不変。情報量が多く、値動きを最も予想しやすい通貨。
- 南アフリカランド
- 南アフリカの10%を超える高金利は非常に魅力的!!国内情勢に数多くの不安を抱え値動きも大きいが、下落時の安値拾いで、長期保有がオススメ!
FXでは通貨の金利差が大きいほど、受け取る差額が大きくなりますが、経済成長が著しい国では景気過熱を抑えるために金利を上げることになります。
円の金 利に対して取引通貨の金利が大きいほど、受け取る額も増える仕組みです。
金利以外の通貨選びのコツとしては、世界中で資源の価格が上がっていますから、資 源の豊富な国の通貨に注目すること。
オーストラリアドルや、南アフリカランドなどがそれにあたります。円を売ってその国の通貨を買っておけば、金利差や取 引差益から値上がり分をカバーする利益を得られる可能性があるのです。
通貨取引のタイミング
- ◆金利の変動でも為替レートは影響を受けるため、物価上昇傾向にある国の通貨は金利が上がる可能性大!
- ◆GDP(国内総生産)の伸び率など経済状態の変化は為替レートに密接。確実な経済成長を見せている国の通貨は取引差益を得やすい!
- ◆貿易収支で輸出が多いか輸入が多いかなどに影響されるので、産業が活発な国や、資源が豊富な国の通貨は要注目!
経済が急成長するとき、その国の物価も上昇してインフレ傾向になることがあります。
それを抑制するために金利が上がると、高金利の金融商品を求めて海外か ら資金が流れ込み、さらに通貨価値が上がるという現象が起こります。
また景気拡大が続き、GDP(国内総生産)の伸び率が大きいと、やはり海外からの資金 流入による通貨価値の上昇を引き起こし、同時に金利上昇の可能性も“大”となるのです。
一方で、戦争や紛争が勃発すると資金は安定通貨へ逃避し、例えばス イスフランが買われる傾向に転じたりします。
戦争や紛争だけでなく、政権交代などで経済状態に変化が起こりそうな場合も同様に為替変動が起こります。
指標もチェックしよう
- 主な指標:
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- ・FRB議長の発言
- ・アメリカの株価の動向
- ・非農業就業者変化
- ・CRB国際商品指数
- ・住宅着工件数
- ・貿易収支
- ・失業率 など。
貿易収支の変動は通貨レートへ影響し、ダウ平均などアメリカの株価の上下は為替にも大きく影響します。
FRB議長が金利に言及するかどうかも注目され、ア メリカの非農業就業者数は、主に製造業の景気動向がわかり、各国の失業率はそのまま景気の状態を示します。
消費者物価指数の変化は金利へ影響する場合があり、CRB国際商品指数では原油や貴金属価格の動きがわかり、アメリカなどの住宅着工件数も景気判断の材料となります。
注目の通貨一覧
- 米ドル通貨
- GDP(国内総生産)世界一を誇る米国の通貨。世界の基軸通貨として広く国際取引に使われ、情報量はダントツ。
- オーストラリアドル通貨
- 原油、鉄鉱石などの鉱物資源を豊富に産出・輸出し、商品市況の上昇にともなって値上がりする性質を持つ。高金利通貨で中長期保有にオススメ!
- ニュージーランドドル通貨
- 酪農が活発で木材が豊富なことから資源通貨とみなされる。大きな変動がない高金利通貨なので、じっくり中長期保有ができる通貨。
- カナダドル通貨
- 石油埋蔵量が世界2位という資源の豊富さによって経済が安定的に成長しているカナダ。隣国アメリカ経済の影響を多分に受ける。
- 英ポンド通貨
- 値動きが激しくデイトレードなど短期取引で差益を得るのに向く通貨。金融系企業が活発な経済成長を遂げる一方でオイルマネーの流入も顕著。
- ユーロ通貨
- 米ドルが売られるとユーロが買われるという関係にある、欧州の統一通貨。右肩上がりの経済成長が見込まれ、金利も高いので中長期保有にも向く。
- スイスフラン通貨
- 世界で最も安定した通貨だけに、有事のときのスイスフランといわれている。低金利を利用して、スイスフランで高金利通貨を買う方法もあり。
- 南アフリカランド通貨
- 国内情勢に大きな不安材料を抱え、値動きもかなり大きいが、なんといっても10%を超える金利水準は、資源国通貨としても注目度大!
- 取材協力:
- 外為どっとコム
- 営業企画部
- 斉藤桂子さん
※この記事は、2008年8月時点の世界情勢に基づいて作成したものです。各国情勢の変化により、記載内容に相違が生じる可能性もありますのでご了承ください。
